; 社員のエンゲージメントこそ「現地化」の原動力

社員のエンゲージメントこそ「現地化」の原動力【「現地化」連載1回目】







2022年、「現地化」という、かなり以前からホットであり続けるテーマを、弊社は今期追及し、皆様のお役に立てればと思います。 今後、現地化について、不定期ながら、連載で情報を発信いたします。 よろしければ、下記お目通しくださいませ。何らかのヒントになりましたら、幸いです。


社員のエンゲージメントこそ「現地化」の原動力

【「現地化」連載1回目】



■コロナ禍が地域独自の変化を加速

デジタル技術の深化を背景に、コロナ禍からの回復状況の差異が各地域市場に独自の変化をもたらしています。

BtoCを主体とする企業では、ECサイトの利用が伸びると同時に、LINEを媒介とするチャット・コマース等、マーケティング手法は 独自化しています。APACを見渡すだけでも、WeChat、アリペイ、グラブ、ゴジェック等、各地各様の行動データ経済圏が生まれています。

一方でBtoBを主体とする企業も同様の状況に直面しています。 現地企業の品質面での追随著しく、競合としての存在感は日々増しています。 現地独自の商品開発、現地でのサプライチェーン開拓によるリードタイムの短縮等、 現地ならではの強みを築く必要に迫られるケースも増えているのではないでしょうか。


■優秀な人材がいるだけでは、「現地化」はできない

本社の意思決定を待って、事業活動を推進するのではスピード感がない。 現地の文脈を理解した上で、現地で意思決定する必要が増えたとも言えます。 とはいえ、優秀な現地スタッフを経営層に迎えれば良いものでもありません。 現地化という遠心力を効かせる反面、グループ全体でシナジー効果を発揮するために、 ブランディングや内部統制といった求心力を働かせるべき分野は必ずあります。 現地で自立した意思決定ができると共に、グループ全体の事業方針を深く理解して事業推進できる組織が必要です。 このバランス感のある組織を実現できるのは、優秀であるだけでなく、組織へのエンゲージメントレベルの高い人材だと考えます。


■「現地化」のカギはエンゲージメント向上

ある中国の工場では、繁忙期と閑散期の労働力の需給調整を行うために、繁忙期に出戻り制度を設けています。 ある香港の販社では、不景気下でも熟練度の高い営業社員を確保し続けることができるように、 月次固定給を引き下げ、歩合給を導入しています。 あるベトナムの販社では、自社ブランドの浸透を加速させるべく、会社の理念を日々の訓示に落とし込み、 それを体現できる人材を登用しています。 いずれも日系企業の現地法人での取組み、かつローカル人材の提案によるものです。 いずれの会社も、現地スタッフの組織へのエンゲージメントレベルが高い、 あるいはこういった取組みがあることでエンゲージメントレベルが高くなったと言えそうです。


■「現地化」について考える

では、自社でも同じ施策を導入することで、社員のエンゲージメントを高め、現地化を進めることができるでしょうか。 おそらく答えは「否」だと思います。では、現地化のカギ、エンゲージメント向上のカギはどこにあるのでしょうか。 今後、連載で皆様と一緒に考えていきたいと思います。

 

歸檔於
企業管理
發行日期
修改日期
24/05/2022